ヘルペスと聞くと口にできるものと思っている方も多いかもしれません。しかし、ヘルペスは口だけでなく性器周りにもできるという特徴があります。性器ヘルペスは男女問わず発症してしまい、性行為によって感染します。
性器やその周辺に痛みやかゆみを感じるのも特徴となっており、残念ながら自然治癒することはありません。そのため、性器ヘルペスに感染してしまった場合は、早急に病院で治療を行うことが改善策です。なんの治療も行わずに放置してしまうと症状が悪化してしまうだけでなく、再発しやすくなります。現在、50歳未満の約10%が感染していると言われていますが、多くの方が初期に症状を自覚することはできません。性行為などにより感染してしまっても、しばらくの間は不快な症状に自ら気付くことがないので、きちんと予防することが大切です。男性が性器ヘルペスに感性してしまった場合、性器周りに異常を感じ始めます。
もし、亀頭や陰茎部分に水泡ができてしまったら、性器ヘルペスを疑ったほうがいいかもしれません。性器ヘルペスは、性器周りに水疱ができるのも特徴です。時間の経過と共に水泡が潰れ、激しい痛みを引き起こすこともあるので注意しましょう。一方、女性は、外陰部や膣のみならず子宮頚管にまで感染し、人によっては歩行困難になってしまうこともあります。また、男性と同様に性器周りに水泡ができ激しい痛みを感じてしまうだけでなく、発熱や全身の倦怠感や排尿時に強い痛みを感じてしまうなど様々な不快な症状が現れます。初めて性器ヘルペスに感染すると症状は出にくく、自覚症状がないことも少なくありません。しかし、パートナーが性器ヘルペスに感染しているのにも関わらず自覚症状がないからといってそのまま放置しておくことは大変危険です。自覚症状がない場合や軽度の状態であっても病院で検査を行うことが大切です。たとえ症状が落ち着いていたとしても仕事や育児などの些細な日常生活のストレスがきっかけとなり、ヘルペスウイルスが活性化してしまうと再発する危険性があります。再発時には、初期感染と比較しても症状が重くなる傾向にあるので注意しましょう。
性器ヘルペスの検査方法や治療法
性器ヘルペスの検査方法は様々あります。最も多くの病院で行っている性器ヘルペスの検査といえば、抗体検査です。感染が疑われる場合には血液検査を行い、ウイルスの有無や細菌の二次感染を確認していきます。
最近では、患者の負担を軽減するために迅速に検査できるキットを使用する病院も増えてきました。スピーディーに検査が行えるのはもちろんのこと、詳しい検査結果を得られるのもメリットです。また、このほかにも補体結合反応法や中和反応法などによって検査することが可能となっており、手軽にヘルペスの抗体値を確認することができます。
性器ヘルペスに感染してしまったら適切な方法で根気よく治療を行うことが改善の近道です。症状を改善するには、ウイルスの増殖を抑えることが大切です。医師と相談のうえ、抗ウイルス薬を服用し完治を目指して治療を行っていきます。早期改善を実現するには、抗ウイルス薬を用いて治療を行い、ウイルスの二次感染を防ぎます。
初めて性器ヘルペスに感染した場合や軽度の場合には、軟膏のみで治療を行うことも可能です。症状が重い場合には、点滴治療を行い、体内に侵入してしまったヘルペスウイルスを排除しなければいけません。残念ながら現在の治療法では、ヘルペスウイルスを身体の中からすべて取り除くことは難しいと言われています。しかしながら、再発を繰り返すことがないように少しでも自分の身体の異変を感じたら早期に医師に相談し適切な治療を行うことが大切です。
自己判断は危険です
性器ヘルペスは一度感染してしまうと繰り返し再発してしまう危険な疾患です。特に身体の抵抗力が落ちた時やストレスがある時に感染しやすいので注意しましょう。近年では、オーラルセックスを行う方が増えたことにより、性器周りだけでなく口腔内にも感染する方が増えています。しかし、正しい対策を行うことで感染を防ぐことができます。
性器ヘルペスは、腫れや痛み、かゆみなどを強く感じてしまう疾病でもあるため、精神的な苦痛を感じてしまうこともあるでしょう。また、一度感染してしまうと再発しやすいのもネックです。再発を繰り返すうちに症状が軽くなるのも性器ヘルペスの特徴ですが、不快な症状に悩まされてしまうことがないようにパートナーと一緒に治療を行い、避妊具を正しく使用することも対策法です。
今回は、性器ヘルペスについてご説明しました。性器ヘルペスは、性行為によって感染してしまう疾病の一つです。感染力が強いため、とても怖い病気といったイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、積極的に正しい対策をすることで感染や再発を防ぐことができます。まずは、性器ヘルペスに関する知識を深め、正しい対策をすることから始めてみましょう。